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こんにちは 一休のひらめき 代表 円山カヲリです。
一休のひらめきが、九段下から現在の神楽坂サロンに移転を決めたのは、コロナ渦真っただ中の2020年5月でございました。ゴールデンウィークは明けたものの、日本全国が緊急事態宣言下にあり、ある意味これから先はどうなるのかはさっぱりわからない、リラクセーションサロンなんて、未来永劫再開することはできないのかもしれないなと、本気で思っていたころでした。にもかかわらず、淡々とサロン移転先を探すことを決め(といってもありがたいことに、探し始めて、たったの3日間で、かつ、ご紹介いただいた一件目で、ご縁をいただくことになったのですが)「神楽坂玄」を内覧させていただく運びとなりました。
あの日は、本日の東京よりも激しい雨が降りしき、緊急事態宣言の真っただ中、神楽坂といえども、商店街ですら、本当にひとっこひとり通っていない、そんな日和でした。当時、セラピストとして在籍してくれていたこうと私は「神楽坂玄」の物件の前にたどり着き、素晴らしい門構えを見た瞬間「ここで決まりだね」と満面の笑みがこぼれました。まだお部屋の中を見る前からです(笑)静寂、なつかしさ、凛とした佇まい、いずれも神楽坂玄の佇まいは、一休のひらめきのコンセプトにぴったりの外観でした。門を開けると手入れの行き届いた植栽が青々と茂り、こじんまりとした中にも品の良さを感じる中庭が広がっています。まるで異空間に入り込んだような時が止まったようなこの場で、お客様をお迎え出来たら、どんな方でも深く脳リラックスできてお喜びいただけるに違いない、そんな常連のお客様が笑顔でお越しくださっている姿がありありと目に浮かびました。後ろからも内覧の方はお見えでしたが、私は内心、「ありがたい。ここで決まりだ」と確信していました。
しかし、心配したセラピストのこうが、「カヲリさん、私たちで決まりますように、こういうときは、土地の神様であられる氏神様にお参り致しましょう」とありがたくも助言してくれたので、砂降りの中ではありましたが、赤城神社を参拝することにしました。誰もいない境内に、二人で長々とお参りをしておりましたからでしょうか、社務所から宮司さんが傘立てを持って出てきてくださいました。「こんな雨の中を、よくお参りくださいました」と。円山は、「お恥ずかしながら、誠に世俗的なお願いごとで、お参りをさせていただきました。今は、九段下でヘッドマッサージのサロンをしております。いつかは神楽坂にお店を持ってみたいと憧れておりましたが、ありがたくご縁があって、矢来町にある「神楽坂玄」という物件を内覧して参りました。ぜひにあのお部屋をお借りしたく、ただ人気のようで、後ろから別の内覧者様がいらしていたので、わたくしどもがお借りできますように、お参りにきた次第です。あの地に移転できました暁にはきっと神楽坂を活性化できるように努めます」と宮司さんにお伝えしました。宮司さんは、円山をじっとご覧になって「どんな物件なのかチラシかなにかは持っているのかな」とおっしゃいました。円山は嬉々としてチラシをお見せしました。そうして宮司さんはこうおっしゃいました。。。。。と、この続きを知りたい方は、サロンにてお話を(笑)このようにして、めでたく、素晴らしい場が整い、神楽坂の土地にも受け入れていただき、コロナ渦も心温まるお客様にお支え頂き乗り越えることができたのでありました。
そのようなわけで。
とてもよく聞かれるのが、神楽坂玄という建築物についてです。
円山、中学生の頃から20代まで、一番好きな雑誌は『エル・デコ(ELLE DECOR)』でございました。ファッションよりも、メイクよりも、アイドルよりも(この3つは全てほぼ興味なし、今も興味なし(笑)三つ子の魂百までとはよく言ったものです)圧倒的に建築・インテリア雑誌に惹かれるタイプでした。なので、この空間に身を置けること、ここで施術ができることは本当に私にとっても幸せなことなのです。とにかく清々しく、爽やかでとても落ち着くし、しっくりくる。だからこそ、施術も神楽坂に移ってからの方が研ぎ澄まされましたよね、というお声が多いのだと思います。何はともあれ、建築物やデザインがお好きな方には、興味津々の建物かと思いますので、よく聞かれますことをここで一度まとめておこうと思います。
まず、商業施設なのか?居住施設なのか?ということですが、現在はどちらの方もお住まいでいらっしゃいます。手前どものように、サロンやソーホーでお使いの方もいらっしゃるし、一般住居としてお住まいの方もいらっしゃいます。当初は一般住居としてお貸しする予定だったそうですが、サロン系のお問い合わせが多くなって、現在は半々くらいだそうです。(大家さんよりおうかがいしたお話です)歴史的建築物のリニューアルですか?ということもよく聞かれますが、こちらは、2009年5月に建てられたもので今から14年前に新築ということになりますね。とても特徴的な建物ですが、設計者は和菓子屋さんから建築家へ転身されたというものすごく異色の経緯を持っていらっしゃる川口通正さんという方です。
TOTO通信
特集「独学の建築家」
和菓子屋から建築家へ転身
川口通正さん
https://jp.toto.com/tsushin/2015_newyear/feature5_top.htm
神楽坂玄を設計した川口通正さんの設計した建築物のご紹介
https://www.wako-car.co.jp/michimasa/
で、上記ご紹介の中で「矢来亭」という記載があるのですが、そちらは、「神楽坂玄」ではなく、「神楽坂玄」から徒歩圏にある元の古今亭志ん朝(矢来町の旦那という愛称がおありです)の邸宅のことだそうで、圧倒的に、モダンなTHEお屋敷!という素敵な門構えのお家がございますがそちらになります。近隣からいらっしゃるお客様とこのお話になると、みなさん、「あぁあそこのお家!お散歩でよく通るけど、荘厳よね!」と一様におっしゃいます。設計者さんが同じだからでしょうか、とても雰囲気が似ています。ご興味がある方は、お散歩しながら比較してみると面白いかもしれません。
ちなみに、神楽坂玄、一つとして同じ間取りのお部屋は無いというのも、なかなか面白い特徴を持っています。また、一階にお部屋そのもののの入口がないことが、雑多な感じを作らないクールな印象を保て続けている一因ではないかと推察しております。(地下一階と一階がロフトになっており、入口が地下一階です。拝見していて思いますが、地下でもじめっとしない感じは、さすがの設計だと思います)さらに、中庭を挟んで入口が二つあり、棟のように離れていることで、居住者様同士でお顔を合わせることが非常に少ない、という点も利点かもしれません。これは、サロンとしてお借りする立場としては、お客様同士が鉢合わせることがなく、プライバシーが保たれるという観点からも非常にありがたい環境です。道行く方々が、「ここ、料亭かな?旅館かな?」と言いながら珍しそうにこちらをご覧になっていることもよくございます。神楽坂ですものね。私も知らなければそう思います。
いずれにしても、「カヲリさん、どうやってこのこの物件にたどり着いたのですか?私、スキルは磨いたし、あとは物件だけなんです」とおっしゃって物件探しに難航されるセラピストさんも本当に多い中、描いていたとおりのものが、目の前に、ポンと現れて、ご縁をいただけるというのは、やはり、どうあってもありがたい、としか言いようがありません。きっと、「さぁ、みなさまのお役に立ちなさい、精進なさい」と神楽坂の神様が後押ししてくださったものと思っております。頂戴しました折角に素晴らしい機会ですので、流れに逆らうことなく、大好きなこの地でこれからも長くみなさまの健やかな脳リラックスのお手伝いができますように、健やかな眠りで生き生きとした毎日を送っていただけますように、努めていきたいと思います。
豊かな設計をしてくださった川口通正さん、そうしていつも美しい景観を保ち続ける努力をしてくださっている大家さんには感謝の気持ちでいっぱいです。気持ちよくつかわせていただいておりますこと、あらためましてお礼を申し上げます。空間、脳、心、身体は、いずれもつながっていて、淡々と最善最良の方法でメンテナンスが継続できるかが、人生を豊かにするかそうではないかの分岐点ではないかと感じております。良い空間をご提供いただき日々本当にありがとうございます!
それでは、またお便りします。
一休のひらめき 代表 円山カヲリ拝